助産実習を振り返る
助産実習は大変だと聞いたことがありませんか?
正直に言いますと、大変です。
では、どんなことが大変だと言われるのか?
また、それでも履修したのはなぜか?
少し前の経験ではありますが、自身の経験を元に助産実習について振り返ってみようと思います。
助産実習の概要
助産実習では、病院の助産師、教員の指導のもと、実際に分娩介助をさせていただきます。
学内で模型を用いて沢山演習してから実習に行きますが、最初は先輩助産師に手を添えてもらいながらの分娩介助です。
産婦さんと赤ちゃんの安全が最優先です。
お産は24時間いつ始まるかわかりません。
学生を受け入れてくださる産婦さんがいらしたら24時間いつでも駆けつけます。
・すぐに電話に出られるようにしておく
・連絡が来たら即出かけられるようにしておく
常に気を張り、かなり濃厚な実習でした。
貴重な経験をさせてもらい知識・技術だけでなく人間としても成長させてもらったと思っています。
実習のスタイル
泊まり込み?通い?
学校・実習先により様々なスタイルがあると思いますが、
私が知っているスタイルは以下のとおりです。
・病院の近くにアパートを借りる
・自転車、車で駆けつける
・病院に泊まり込み(経過が長くなり、仮眠させていただいたこともあります)
・詰所で待機(椅子で寝ていたこともあります)
実習時間は…
実習の了承が得られたら、陣痛中、分娩介助、胎盤娩出、経過が落ち着いて分娩室から自室に帰室するまで、ずっと付き添わせていただきます。
中には何日も陣痛が続く方も。
途中仮眠は取らせていただくこともありましたが、もちろん分娩まで付き添います。
就職してからは勤務時間で交代でしたが、助産実習中はそうではありませんでした。
学生も体力勝負でした!
何例経験させてもらうか
当時、二人一組での実習でした。
一人は直接介助という分娩介助を行い、もう一人は間接介助というベビーキャッチや外回りの役割。
助産実習では10名の分娩介助を経験させていただきますが、相方の間接介助に入ることで20名分のお産を経験させていただけます。
学校の方針や時代の流れにより
・分娩介助だけで間接介助はやらない
・10名程度として10名に満たない 等
就職後、実習生を受け入れる機会がありましたが、その学校は間接介助より直接介助優先。間接介助はできたらで良いという方針でした。
色々なスタイルがあるかもしれませんが、我が母校は絶対に10例経験するまで実習をさせていただく方針でした。
直接介助・間接介助どちらも10例ずつ計20例経験させていただいたことは、大きな学びとなりました。
今でも、しっかり10例ずつ経験させてもらえて良かったと思っています。
とても大切にしていた振り返り
陣痛から産後2時間までを担当したら、先輩助産師に助産診断、介助はどうだったか振り返りをしていただきます。
更に、学内では教員にも振り返りしていただいていました。
そして、振り返りをもとに課題を見つけて学習し、次の担当の方へとつなげていきます。
振り返りをすることで反省・気づき・学びも沢山あり、大切な作業だったと思っています。
ちなみに、就職してからも自分で振り返りの作業は続けていました。
お産は一人ひとり違いますし、常に学び続けて行かないといけません。
1事例1事例、大切な経験をさせていただけたこと、今でもよく覚えています。
見極め
最後の10例目は「見極め」と呼ばれていました。
学生が自分で判断できるかどうかの見極め。
先輩助産師も教員も助言はせず、見守ります。
最初の頃は、先輩助産師も手袋をはめて、いつでも手を出せる状態でしたが、実習が進んでいくごとに任されるようになりました。
実習が大変だといわれる理由と、そこから学んだこと
実習期間中は責任感と緊張感を持って取り組んでいました。
いつでも駆けつけられるように、かなり気持ちは張り詰めていました。
自分の力不足に落ち込むことも沢山あり、仲間や教員にも相談し自分自身と向き合う経験でした。
こんなに深く自分と向き合ったことはなかったと思います。
自分でも気付いていなかった自分の性質のようなものにも向き合った時間でした。
教員に相談する中でも、助産師実習は取り繕えない。自分の弱い部分も目の当たりにする。だから大変なんだと教えていただきました。
一例ごとの経験、振り返りからの学びを経て、知識・技術はもちろんのこと、人としての成長をさせてもらいました。
私の場合は、実習そのものが国試対策になった程の学習量でした。
実習を乗り越えられたことは、自信にもつながりました。
余談ですが、待機中に当直の先生や夜勤の助産師さんとお夜食を食べながらお話を聞いたりしたのは、楽しい経験でしたね。
教員にも、よ〜く話を聞いていただきましたよ。
頑張る原動力は感謝の気持ち
確かに実習は大変なのですが、大変なのは学生だけではありません。
協力してくださった方々のおかげで成り立つ実習です。
今も感謝の気持は忘れていません。
実習を了承してくださった産婦さん。
実習期間中は指導できる経験豊富な助産師を配置してくれた施設。
常に連絡が取れる状態でいて、たくさん相談に乗ってくれた教員。
そして、一緒に励ましあった仲間の存在。
多くの方々の協力があって助産師になれたのだと思っています。
協力があってこそ成り立つ実習であるという背景があったから、最後まで諦めることなく履修できたのだと考えます。
大変な実習であったことは間違いありませんが、とても貴重な経験をさせていただいたと思っています。
これらの思いから、自分の経験してきたことを自分だけのものにせず、何かしら誰かの役に立てたいと思っています。
助産師は人生の始まりに立ち会える、素晴らしいお仕事だと思っています。
これから助産師を目指す方、興味のある方のお役に立てたら嬉しいです。
応援しています。
お読みいただきありがとうございました。


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