看護師のパートと常勤、収入はどれだけ違う?【FP看護師が実体験をもとに解説】
「パートになったら収入はどれくらい減るの?」 看護師として働き方を変えるとき、一番気になるのが収入の変化ではないでしょうか。
今回は、常勤からパートを経験した私が、FP目線も交えて収入の差をリアルに解説します。
1. 月収の差:夜勤手当がなくなると?
夜勤手当は病院によって異なりますが、1回あたり数千円〜1万円以上が相場です。
月に4〜5回夜勤をすると、それだけで月2〜5万円の差が出ます。
私の場合、夜勤手当だけで月10万円以上変わりました。
夜勤の回数が多い職場ほど、パートになったときの収入減は大きくなります。
また、夜勤をしないため深夜割増賃金(22時〜5時は通常の25%増)もなくなります。
日勤だけになると、この割増分もそのまま収入から消えます。
2. 賞与・各種手当の差
常勤の場合、年2回の賞与が支給される職場がほとんどです。
病院によって異なりますが、月収の2〜4ヶ月分が相場です。
パートになると、賞与がなくなるケースがほとんどです。
お年玉くらいのお手当をもらえるという話も聞きますがもありますが、私はボーナス時期は皆さんのことをいいなぁと見ていることが多かったです。
年間で数十万円単位の差になることも珍しくありません。
さらに、以下の手当もパートは対象外になりやすいです。
- 扶養手当
- 住宅手当
- 皆勤手当
- 退職金制度(私自身もなかったです)
「月収だけ見て判断したら、年収ベースでは想像以上に減っていた」ということになりやすいです。
転職・働き方変更の前に、年収ベースで比較することをおすすめします。
3. 社会保険・年収の壁
社会保険や税金には「年収の壁」と呼ばれるボーダーラインがあります。
2025年に制度が変わりましたので、最新情報をお伝えします。
税金の壁:103万円→160万円に引き上げ
以前は年収103万円を超えると所得税が発生していました。
2025年からこのボーダーラインが160万円に引き上げられました。
働き控えをする必要がなくなり、より働きやすい環境になっています。
社会保険の壁:130万円は変更なし
ただし、社会保険の壁は変わっていません。
税金の壁と社会保険の壁は別物です。
この点は注意が必要です。
| 年収の壁 | 内容 | 2025年の変更 |
| 160万円 | 所得税が発生(旧103万円) | 変更あり |
| 130万円 | 社会保険の扶養から外れる | 変更なし |
| 106万円 | 条件次第で社会保険加入義務 | 変更なし |
看護師は専門職のため時給が高く、160万円でも月収約13万円が目安です。
扶養内に抑えようとすると、勤務時間の管理が引き続き必要になります。
職場から「もう少し出勤してほしい」と言われ、結果的に扶養を外れるケースも多いです。
扶養内で働くか、思い切って扶養を外れるか、事前にシミュレーションしておくことが大切です。
4. 保育料への影響
収入が下がると、翌年度の保育料も下がります。
ただし、反映されるのは翌年度からです。
育休明けにパートへ変更した場合、正社員時代の収入をもとに保育料が算定されるため、最初の1年は保育料が高いままになります。
この落とし穴については、以前の記事でも詳しく書いています。
収入が減るタイミングと保育料が下がるタイミングにはズレがあります。
この点を頭に入れておくだけで、精神的な準備が変わります。
5. 収入は下がる。でも責任の重さも変わる。
パートになると収入は格段に下がります。
それと比例するかのように、職員間での責任の重さも変わります。
休み希望の優先度・夜勤の割り当て・残業対応、最終的な責任は正職員が担ってくれます。
患者さんへの責任はパートも正職員も変わりません。
ただ、職場運営に関わる責任の重さは、確かに違います。
収入が下がる分、その重さから少し解放されるという側面もあります。
時間・体力・家族との時間を優先したい時期には、その選択が正解になることもあります。
どちらが良い・悪いではなく、自分の状況に合った選択をすることが大切です。
まとめ:辞める前に収入シミュレーションをしておこう
常勤からパートへの変更は、収入に大きな影響を与えます。
月収だけでなく、夜勤手当・賞与・各種手当・社会保険まで含めた年収ベースで比較することが大切です。
収入シミュレーションのチェックリスト
- 夜勤手当がなくなるといくら減るか
- 賞与はいくらなくなるか
- 扶養内に入るか、社会保険に加入するか
- 保育料への影響はあるか
- 各種手当はどう変わるか
事前にシミュレーションしておくことで、後悔しない選択ができます。
収入が減ることを納得した上で選ぶのと、知らずに選ぶのとでは、気持ちの余裕が全然違います。
